【令和3年 第2回三島村議会】移住PRより大事なこと。

こんにちは、晋作です。

 

最近息子が虫取りにハマっていて、昆虫を調べることが増えました。

セミのこと調べてたら、新事実(?)

セミってカメムシの仲間らしい!

セミへの好感度が少し下がりました。

 

ということで、令和3年6月の議会報告、2本目

 

引き続きわたしの一般質問について。

2つ目の質問は、こちらです。

前回の記事はこちら
【令和3年 第2回三島村議会】議会の意義は?

 

 

 

島内の会計年度任用職員の職場環境・待遇改善について

三島村は役場が鹿児島市にあるため、本土・島内それぞれに会計年度任用職員が配属されています。

※会計年度任用職員とは?
年から、嘱託職員 → 会計年度任用職員 に制度が変更。
主な変更点は、
・1年ごとの雇用。毎年公募する必要がある。
・ボーナスを全職種に支給(支給額UP)。
・(三島村)全職種がパートになり、日額制になった。
・勤務時間が短くなった。

 

正職員も含めて職場環境などの改善を今までの議会でも訴えてきました。

が、具体的な課題・根拠が見えないと、行政側も対応がとりにくいですよね。
(課題を見つける動きもして欲しいけど)

 

そこで、対象を島内の会計年度任用職員にしぼって、調査をしました。

ヒアリングしたのは、竹島の全員と、硫黄島・黒島から数名。

 

内容は

  • 職場環境の満足度
  • 待遇の満足度
  • 三島村に住み続けたいか

の3つ。

では、1つ目の結果から。

 

 

職場環境の満足度は?

全体として、不満よりな結果でした。

具体的な意見は以下の通り。

 

▼いい点

  • 自分がやりたい仕事をのびのびできる
  • 人間関係のストレスが少ない
  • 住民からの協力が得られる
  • 無駄な残業がなく働きやすい

 

▼悪い点・改善点

  • 現場の把握や理解が不十分(2 人)
  • 関係各所の連携・情報共有が不十分(5 人)
  • 休みと船便が合わず、島外に行けない ・代替者が少ない、いない
  • 島からの要望を前例がないと言って断る
  • 役場からの突発的な依頼が多い
  • 業務目的が不明確
  • 必要な備品や消耗品がすぐに届かない
  • 正当に評価されない
  • 業務マニュアルが欲しい

 

 

不満のほとんどが役場本庁と関係するもの

フォロー体制の強化が必要です。

 

こういった課題の大きな要因は、島に役場本庁がないことでしょう。

 

役場本庁で勤務する職員のほとんどは、島に住んだことがない人になってきました。

住んでいた人も数十年前。

「三島村をよくしたい」と思っても、島を理解して、課題を感じて、対応するのは無理な気が…。

頑張ってる、頑張ってない、じゃなく、環境の問題が大きいですね。

 

 

待遇の満足度は?

給与などの待遇面の満足度。

こちらは職場環境よりも不満が多い結果に。

 

▼いい点

  • 有給が増えるようになった
  • しっかり給与が払われる

「しっかり給与が払われる」って…、前職で何があったのでしょうか…。

 

▼悪い点・改善してほしい点

  • 金額が低い
    ・家族で暮らすことが出来る金額ではない (4 人)
    ・島での将来を考えられない (6 人)
    ※これから家族を持つ、子供の進学などを考えて
  • 研修が不十分
  • 昇給がない (4 人)
  • 退職金がない (2 人)
  • 月ごとの給与額の変動が大きい (2 人)
  • 資格手当がない (2 人)
  • 仕事内容に対して正当な評価がされていないと感じる
  • パートタイマーであること
  • 経験年数が考慮されない

 

島に住めばお金はかからないイメージがあります。

 

しかし!

 

物資のほとんどを島外から限られた手段で購入するため、物価は高い

交通費ももちろん高い

は塩害でダメになって買い替えサイクルが早く車検には運賃だけで4万円以上かかる

たまにしか島外に出ないため、たまに出たら必要以上にお金を使っちゃう(人もいる)。

 

安いのは家賃くらい。

 

今の支給額では、家族で生きていくのは厳しい

 

何年働いても、待遇が変わらないことも辛い点です。

頑張っても、手を抜いても同じ給料ということもあり、モチベーションの維持が難しい環境でもあります。

 

これに対して、行政からは

「会計年度任用職員になり、待遇面は改善している。
ただ、今の金額で子どもの進学などを考えると厳しい。
役場と住民でアイデアを出し合って地域を盛り上げていきたい。
2人体制のところを1人で勤務している状況も発生しているので、予算内での対応も必要だと考えている。
財政の問題もあるが、人件費については最重要課題で取り組んでいく必要がある。」

との答弁。

 

島内職員の欠員がなかなか埋まらないのは長年の課題。

改善していきたいです。

 

他にも、月ごとに給与額が変動するのが辛い、という意見もありました。

「少ない月だと、10万円をきる」という人も…。

 

これに関しては、制度としては固定給にすることが可能とのことなので、再度見直しをして欲しいところです。

 

 

三島村に住み続けたい?

会計年度任用職員に限らず、大事なこと。

結果は、三島村に住み続けたい人、2割

 

会計年度任用職員に関しては、今回アンケートを行った職場環境や待遇改善

それに加えて、島内の人間関係もみんなが住みやすいように考えていく必要がありそうです。

 

ずっと三島村に住み続けなくてもいいけど、

「住みたくないから島を出る」

のと、

「住みやすいけど、やりたいこと・やるべきことがあるから島を出る」

のでは全然違います。

 

「住み続けたくない」状態で移住PRしても、穴の空いたバケツに水を貯めようとしているようなもの。

まずは穴をふさぐことが先だと思います。

 

 

 

課題を解決するための提案

この問題を改善する方法を提案しました。

 

それは、

“役場本庁職員を島に配置”

すること。

 

数十年前は配置されていて、その後も住民間では何度も話に上がっています。

それを少し掘り下げてみました。

 

この提案のメリットは3つ。

 

①役場本庁と島の連携不足の改善

ある程度経験を積んだ職員を配置すれば、現場の状況を把握しやすくなります。

直接話せることで連携不足や情報共有不足も改善するでしょう。

ただ、住民の声を1人で受け止めるのは大変なので、複数名配置が理想。

 

②人口が増える

移住したい人を探さなくても、職員配置で人口増!

 

③移住PRの予算削減

三島村は空き家が非常に少ないです。

数名ずつ配置するにも何年もかかるでしょう。

その間、移住PRが不必要になり、予算を削減できます。

 

 

この提案で考えられる問題点は、2つ。

 

①本庁の人員不足

島に配置すると、本庁の人員が減って負担が大きくなります。

新しく雇用すると人件費がかさむ…。

 

この問題の解決策は、

リモートワーク。

 

場所を選ばず仕事ができるのが当たり前になってきた、今日この頃。

役場の業務でも、リモートで対応できるものは少なくないはず。

島に仕事を持っていけば、業務の負担は増えない

それどころか、リモート化する過程で効率化され、負担が減ることも見込めます。

会議もオンラインでできますしね!

 

 

②職員が島に住みたくないのでは…?

鹿児島市での勤務を前提に働いている本庁職員。

「住みたくない」という声もあると思います。

ただ、住みたくない村に「移住しませんか?」とPRしてるのは変ですよね。

 

住みたくない理由があるなら、そこを住民と一緒に変えていかないと、移住者も定着しません。

「住みたい村をつくる」のが、最も大事なことです。

それができないと、いくら移住PRしても、人は増えません。

 

この提案に対して、行政の答弁は、

本庁職員の島への配置については、公式にではないが話題に出てきたことはある。
1番の問題は、県や国とのやりとりに使う特殊な専用回線が島で使えないこと。
整備にかかる費用を含めて実現できるか総合的に判断してく必要がある。
島に行くことに前向きな職員の声は聞いたことがある。

 

専用回線、作りましょう!

現場に役場本庁がないのは、おかしいですから。

機能を本来あるべきところに少しずつ戻していくべきです。

 

住みやすい、住み続けたくなる村にしていきたいです。

GO !MISHIMA!!

離島ブロガー晋作

About 離島ブロガー晋作

三島村の竹島に2014年4月にUターンして、妻と息子と娘の4人暮らし。 2015年4月に「NPO法人みしまですよ」を設立。 村の特産品「大名筍」のブランディングをはじめ、観光・特産品開発販売・情報発信で村を盛り上げる活動をしている。 2018年4月、竹島に20年ぶりとなる商店「竹のいえ」をオープン。