11830231_10153680474801842_1171885817_n鹿児島に来てもうすぐ一ヶ月。僕は元気ですよー!
前回のブログにコメントたくさんありがとうございました!
すごく沢山の方々に応援してもらって、僕ぁ幸せです。がんばります。

今日のブログは、この1ヶ月でやったこととか、将来こんなことやってきたいな、という考えの方向性を書いておきます。

10月1日に三島村のジオパーク職員として着任してはじめにやったことは、「どうやったらここがジオパークになるのかを考えること」でした。当然か(笑)。

そのために、ジオパークとは何ぞや、についてとりあえずgoogle先生に聞いてみました。
んで行き当たったのが日本ジオパーク委員会JGCのページ。
ここで、世界ジオパークネットワークGGNが公表しているジオパークの理念とかやりたいこと、の日本語訳を見つけた。さらに、ジオパークになりたい団体向けのチェックリストまで作ってくれてた。
つーわけで、このチェックリストに沿って現状分析と、それからリストの加点できない項目を改善した上で申請書を書けばジオパークになれる、ということだな、と。

そんな訳で、役場の方々に聞いて現状分析し、結果を強みと弱みに分けてみました。
地球科学的な意義付けに関しては文句なし。しかし、この場所をジオパークとして運営してゆくための組織、見学すべきポイントを保護するための仕組み、ポイントを科学的に説明できるツアーガイドの育成などなど、まだまだこれから!な部分がたっくさん浮かび上がってきました。
やることが明確になってきた感じ。
このあたりまとめて、隠岐でのジオパーク大会てので発表してきました。

ジオパーク大会で見て回った感じだと、とくに地元の方が観光客をガイドする仕組みが大事っぽい。
地元の人が当たり前に見ている(でも観光客にとっては珍しい)地域の特色を理解して、誇りに思って、面白がりながらツアーを作ってゆく、ということに関してお手伝いを僕はやってく。

いま僕の立場は地元の人と観光客の中間であり、かつ地球科学の専門家、という視点があります。
薩摩硫黄島は地球科学の目で見るとめちゃくちゃ面白いのだけど(研究者もビックリ!な世界レベルの素材が複数)、島の方々や一般の観光客からみて多少小難しく感じたりもするので、これをみんなが面白がるカタチに整形してゆくというのが、ここでの僕の役割かな。あと地球科学の素材(+僕は一応博士でもある)だから地学教育にも使えるので、将来的には学校の研修旅行の受け入れ先としても成立させてゆきたいな。

とはいえ僕は鹿児島市内の役場に居て、人も含めて現地を全然知らないので、これからちょくちょく島にいって、ジオパークってこんな感じですよ、というのを知ってもらう活動をやってく必要がある。
地元の方々は観光客が来るようになることを望んでいるとはいえ、一日に何千人も受け入れる体制、施設は無いし、高級旅館を建てるなんてのは望んでないだろうし(たぶんね)ということで、地元の方々がどうしていきたいかってのを引き出して形にしてゆくのが僕の仕事かなー。

あと、幸いなことに僕がやろうとしていることを面白がってくれる友達がたくさん居て、そういう友達とのコラボで、他のジオパークではできない企画を立ち上げることができそうな感じです。研究に関しても然り。分野の違う研究者の方々とのコラボもできそうな雰囲気になってきてます。何だろね、今まで面白がってバラバラにやってきたことが、全部ここに流れ込んでつながってくる感じ。鳥肌モンです。これは「地球科学の博士 in ジオパーク」ではなく、「大岩根尚 in 鬼界カルデラジオパーク(仮)」だからこそできること。そう考えるとここに職をもらって本当にラッキーだった。早速あさってから、コラボ企画検討のお客様が東京よりお越し下さいます!うーんたのしみ!

実際にモノをつくってゆくのはこれからだけど、これからいろいろやってくのが楽しみです!

大岩根尚

About 大岩根尚

宮崎生まれ。大学時代から地質学・海洋地質学を専攻し、2010年に東京大学にて環境学の博士号を取得。卒業後は国立極地研究所に就職し、南極観測隊として南極の調査に参加。2013年10月より三島村の地球科学研究専門職員に転身し、村のジオパーク認定に尽力した。2017年4月より三島村の硫黄島に移住し会社を設立。教育、人材育成にもフィールドを広げ活動中。