こんにちは、晋作です。
三島村には、ここにしかない珍しい「ラン」があります。
新種発見ということで、以前テレビでも取り上げられました。
そのランを発見した末次健司先生が調査のため来島するということで、同行してきました!
三島村にしかない「ラン」を求めて!
珍しいランは、ヤツシロランというランの仲間。
ヤツシロランは、竹林に生息し、竹を分解する菌に寄生して成長するラン。
菌から栄養をもらうため、光合成する必要がありません。
ですので、葉緑素がなく、保護色の地味な色をしています。
地味というか、けっこうグロイ見た目…。
ですが、三島村にしかない貴重な植物。
勉強させていただきました!
トカラヤツシロラン
竹林でまず見つけたのは、トカラヤツシロラン。
これは、台湾で最初に発見されたラン。
台湾以外で生息が確認されているのは、今のところ竹島と黒島だけ!
ヤツシロランが生息する場所は竹林で、暗くじめじめしていて花粉を運ぶハチや蝶などがいません。
そのため、トカラヤツシロランはショウジョウバエに花粉を運んでもらいます。
なのでこのランは、ショウジョウバエをおびき寄せるため、匂いが臭い!
臭いけど、匂いをかぐ末次さんはどこか嬉しそう。
昆虫に受粉してもらうメリットは、遠くの個体と交配できること。
そうすることで、優秀な子孫を残せるらしいです!
ショウジョウバエはあまり遠くまで花粉を運ばないので、そのメリットが少ないんですって。
メリットが少なくてもいいのは、他の植物と違う生態で競争が少ないからですかね?
ヌカヅキヤツシロラン
次に見つけたのは、ヌカヅキヤツシロラン。
このランの生息が確認できているのは、竹島と黒島だけ!
ヌカヅキヤツシロランは受粉を自分でやっちゃいます。
自家受粉っていうらしんですが、他の自家受粉する植物は花が開いて、昆虫による受粉も可能。
でも、このランは完全に自家受粉のみ!
とても珍しい生態らしいです。
トカラヤツシロランとヌカヅキヤツシロランはあちこちに生息していました。
ヤツシロランは本来なかなか見つからないので、こんなにたくさんあるのは珍しいそうです。
黒島もたくさんは見つからないとのこと。
リュウキュウチクが島全体を覆っている竹島ならでは!
竹がこんなにあるって、そもそも珍しいですもんね。
とうとう発見!タケシマヤツシロラン
ただ、最後の一つ、「タケシマヤツシロラン」だけはなかなか見つからない!
末次さんの記憶を頼りに以前生えていた場所を探しまわりました。
でも、竹林ってどこも似たような景色だからなかなか見つかりません…。
何ヶ所か探した末、見つけました!
タケシマヤツシロラン!
今までで一番地味です!
そして、思いました!
「ヌカヅキヤツシロランと一緒…?」
いや、違うんです。
こうして比べてみると、違いますね!
タケシマヤツシロランの生態は、ヌカヅキヤツシロランとよく似ています。
外見はもちろん、研究者的には構造も全然違うそうです!
詳しくは説明しきれないので、コチラをご覧ください!
ヌカヅキヤツシロランの報告書
ちなみにテレビに取り上げられたのはこのタケシマヤツシロランです!
「光合成しない植物」が大好き!
竹林には珍しい「竹の花」も!
本当は数十年に一度しか咲かないらしいんですが、竹島は狭い範囲ですが毎年咲いています。
末次さんにそれについても聞いてみたんですけど、あんまり興味なさそう…。
末次さんは「光合成をしない植物」が大好きで、それを専門に研究しているそうです。
植物全般が好きなのかと思って聞いてみましたが、光合成をする竹は対象外!
残念!
ちなみにキノコも光合成しないけど、キノコは動物に近いらしいです!
詳しくはわかんないけど、面白い!
今回ヤツシロラン以外で持って帰ったのは、コチラ!
なんでしょうね、コレ…。
末次さんによると、植物に寄生する菌とのこと。
竹の病気の一種だそうです。
今までなんとも思っていなかった竹林の中に知らなかったことがたくさん。
ヤツシロランは秋に咲く種類もあるそうですが、まだその時期には調査をしていないので、未発見のランがまだあるかも!
そう思うと、竹林がまた違って見えます。
ただ、発見しても何ももらえないそうです…。
でも、発表する人が名前を付けられるので、末次さんは発見者と相談して名前つけてくれるとのこと!
シンサクヤツシロランとか!
無理か。
硫黄島にはまだ行っていないそうですが、地熱がある地域にしか生えない植物もあるそうです。
珍しいのがあるかも!
三島村にはまだまだ魅力が隠れています!
いろんな人に来てもらって、魅力が発見されていくと面白いですね。
GO!MISHIMA!!