こんにちは、晋作です。
三島村には、自生している竹を使った竹かご「テゴ」の文化があります。
これ。
筍採りや魚釣りに使う、島の必需品です。
なんと右側の「テゴ」は35年間使っているそう!
めっちゃ長持ち!
ところが、このテゴをつくれる人がどんどんいなくなっています。
竹島ではなんと一人だけ!
これはヤバい!
島の伝統を絶やさないため、その技術を教えてもらうことにしました!
テゴづくり職人 中原熊彦さん。
その最後の一人は御年84歳、中原熊彦さん。
以前インタビューしたときの記事はコチラ。
竹島の歴史を知る数少ない生き証人 - 中原熊彦さん。
優しいおじいちゃんで、今は亡きうちの祖父と大の仲良しでした。
35年使ったテゴに2人で釣った40kgのクエを入れて帰ってきた話もしてくれました。
「テゴづくり教えて!」
とお願いしたら快諾!
先日から来てくれている農業体験ボランティアの子や、地域おこし協力隊、昨年移住してきた子も一緒に教えてもらいました!
匠の技はやっぱりすごい。
テゴづくりはまず竹を選ぶところから。
これがすごく重要。
2年目の中身が詰まった竹がいいそう。
竹を切って
「これが2年、これは1年。」
と選別していく熊彦さん。
…。
全く違いが分からない。
場所によって竹の質も違うらしい。
教えられてすぐに分かるものじゃないですね。
切った竹を持って熊彦さんの家まで。
テゴをつくるときには「ヘギ」と呼ばれる皮だけを使います。
取ってきた竹でこの「ヘギとり」をします。
ここで匠の技が発動!
なんと、皮だけをペリペリと剝がしていきます!
見てると簡単そうだけど、めっちゃ難しいんですよ!
このあとさらに刃物で「ヘギ」を薄く均等にしていきます。
なんで竹を選んで切るかというと、いい竹じゃないとヘギがうまくとれないんです。
さらに、編むときに折れたりしちゃう。
最初が肝心ですね。
必要なヘギをそろえて、いよいよ編んでいきます。
まずは縦に編むヘギ、「縦ヘギ」で底の部分からつくります。
そして「縦ヘギ」に「横ヘギ」を編んでいきます。
途中で表裏を変えることで強度を強くするそうです。
すべて編み上げたら、ふち、底をつくります。
ヘギは乾燥してくると折れやすくなり編めなくなるので、スピードも必要。
できればその日のうちにつくるのが理想。
いや~、無理。
職人への道のりは遠そうです。
「テゴ」完成!
そして、ひとつのテゴが完成しました!
教えるために急いで作ったので、熊彦さんにとっては出来が悪いそうです。
急がしてごめんなさい!
途中から見学に来た島の子も背負ってみました。
ボランティアの子も。
これで家まで帰ってみてくれないかな~。
滞在中に自分のテゴもつくれたらいいですね。
自分の「テゴ」づくりに挑戦!
次は自分たちのテゴづくりに挑戦!
最初の竹を縦に割っていく作業すらできない…。
ましてや皮をペリペリと剝ぐなんて出来る気がしない!
それでも子どもたちも一緒にひたすら練習。
割って、剥いで、割って、剥いで…。
練習すれば成長するもので、割ってヘギを剥いでいくのは出来るように!
テゴができるまではまだ道のりが遠いですが、熊彦さんの技を受け継げるように頑張りたいと思います!
GO!MISHIMA!!