IMG_0416

こんにちは、晋作です。

大名豚プロジェクト「放牧豚の視察」 前編 ~日向新しき村へ!~

の後編です!

前編では問題が勃発し、放牧豚の視察先を探し、現地にたどり着いたところまででした。

後編では放牧豚の農家、松田省吾さんに教えていただき、体感したことをお伝えします!

 

 

豚の臭いはものすごい!?

IMG_0409

前編で辿り着いた「日向新しき村」。

どんなところなのか…、不安と緊張。
でも、進みます。

IMG_0426

きれい。

まさに自然に囲まれて爽やかな空間。

ちょっと進むと、すぐに見つかりました!
豚ちゃん!!

IMG_0424

広い敷地でのびのびと飼われています。

松田さんらしき人が見えたので、車を停車。

ふと、気になりました。

「臭いがついたら3日はとれない。」

「お風呂に何回入っても臭いがとれない。」

など、臭いエピソードを浴びせられていたわたし。
一瞬不安がよぎりました。

「妻のご両親に借りてきた車、大丈夫かな?」

牛ですら、ちょっと牛舎にはいったら臭いが服につくし、牧場も臭いがします。
雑食の豚はどうなのか…?

車から降りて近づいてみると…

IMG_0411

ん?

あれ??

鼻が詰まってるのかな…?

と思うほど、

全然臭いがしない!

大げさじゃなく、ほんとに臭いがしないんです。

豚どころか、今出たばかりの糞もほとんど臭いませんでした。
雑食のわたしのより臭いがしないのはもちろん、草食の牛よりもヤギよりも!

これは想像以上!!

 

 

松田さんと放牧豚。

IMG_0421

そして少し離れたところにいらっしゃったのが、今回視察を快諾していただいた松田省吾さん

松田さんの方に歩いていくと、わたしに豚が寄ってきました。

IMG_0412

どの豚も人になついていてかわいい…!
乗ろうと思えば、背中にまたがれちゃうくらいなついているそうです。

この日は他にも5人ほどのグループが視察をされていました。
少しだけ一緒に回りましたが、驚きがいっぱいだったようです。

「山や畑が荒廃して困っているとこのモデルになればいいと思ってる。」

松田さんはそう語ってくれました。
そして聞いたことを何でも教えてくれました。

 

餌は草やお茶・飼料。
基本は放している敷地内の草や土を食べます。
土の中にいるたくさんの微生物を食べることで、臭いが少なくなり、病気にも強くなるそうです。

IMG_0422

お茶は敷地内で栽培されていました。
カテキン補給のために与えているそうです。

茶畑の雑草取りは豚の仕事
中に放すと雑草を食べてくれる。

荒れている竹林や耕作放棄地は絶好の飼育場所だそうです。
現在そういった場所は増えているので、豚を飼育することで解決できると松田さんは語ってくれました。

やっぱり竹島にもぴったり!
竹林荒れ放題だから!
しかも豚という産業もできるし!

柵は外側に倒れないよう、竹などを置いてあります。

IMG_0410

こういったものもなるべく自然のもので作られていました。

敷地はいくつかのブロックに分かれていて、出荷時期別に豚を飼育
そして、必ず1箇所は豚を入れないブロックがあるそうです。

豚を入れているブロックは草が食べられてなくなります。
それが下の写真の手前のブロック。

IMG_0413

でも3~4か月するとちゃんと草が生えてきます
奥のブロックですね。

さらに、糞がしっかり分解され、フレッシュな状態で次の豚が育つそうです。

 

豚の注意点は、熱さに弱いこと。

を作るか、ぬた場といわれる水場をつくること。

IMG_0416

こんな風に涼みます。
この日暑かったもんね。

松田さんはこの豚ちゃんたちを1年半ほど育てるそうです。
通常の3倍くらいですね。

大きさも普通は100kgくらいのところを230~240kgで出荷

大きすぎると出荷額がガクッと下がるのですが、松田さんは独自の販売ルートをもっているので問題なし。

味も常識では大きくなると固く、臭くなるといわれていますが、まさに松田さんの豚は常識破り。
その大きさでも美味しくて全国から高値で引き合いがくるほどの質。

一般的な豚は1頭当たりの売り上げが3~5万
利益は1万円ほどらしいです。

そのため、豚舎にかなり密集させて薄利多売で経営するしかないのです。

きれい好きで神経質な豚をそんな状態で育てればものすごいストレスを感じるのは当たり前
人だってそんな環境だったら発狂します。

病気のかかりやすさはストレスの影響が大きいらしいので、密集率の高い豚舎が病気になりやすいのは当然。
逆に放牧豚が病気にかかりにくいのも当然なのです。

実際松田さんは、身体が弱くて殺処分される子豚を引き取って飼育したそうです。
咳が止まらない子豚、軟便の子豚、虚弱な子豚。

そんな子豚たちがのびのびと飼育されることで、1ヶ月ですっかり元気になったそうなんです。
譲った豚農家さんがびっくりするくらい。

豚を飼うことが問題じゃなくて、飼い方が問題なんですよね。

 

 

視察を終えて。

IMG_0423

新しいことをしようとすれば叩かれるもの。
でも、周りが成功したからうちも!では遅すぎる。
リスクをとにかく排除しようとするのは、成功の可能性も排除しているんです。

とはいえ、周りに理解を得たり、不要なリスクを排除するのは必要なこと。
今回はそういった点で至らないところがまだまだありました。
それも今後に活かしたいです。

今回問題が起きてしまったのですが、結果素晴らしい人たちと出会うことができました。

親切になんでも教えてくださった松田さん。
松田さんを紹介してくださった九州ブランド株式会社さん。

本当にありがとうございました!

このご恩を成功することで返したいと思います。

そして、今はよく思ってない人たちにも理解を得られるようにがんばります!
みんなと仲良くして楽しい場所にしたいので!

クラウドファンディングの挑戦も続けます!

鹿児島県三島村にある人口80人の島に放牧豚と筍で新たな産業を興したい!

どうぞ応援よろしくお願いいたします!!

GO!MISHIMA!!

Author しんさく

三島村の竹島に2014年4月にUターンして、妻と息子と娘の4人暮らし。 2015年4月に「NPO法人みしまですよ」を設立。 村の特産品「大名筍」のブランディングをはじめ、観光・特産品開発販売・情報発信で村を盛り上げる活動をしている。 2018年4月、竹島に20年ぶりとなる商店「竹のいえ」をオープン。 2019年~2023年 三島村議会議員 2024年 「竹のいえ」の新事業としてお店の隣に宿をオープン。

More posts by しんさく