過疎地域は切り捨てられるべきか?~山村留学から考える過疎地域の今後~ -村おこしボランティアで感じたこと-

こんにちは。

私は、東京の大学に通う大学生です。

ボランティアとして鹿児島県竹島で9日間お手伝いや島暮らしの体験をしてきました。

その活動の中で自分なりに考えたことを書きます。

 

鹿児島県竹島は、九州の最南端と屋久島の中間あたりに位置します。

面積は4.2㎢で、東京ディズニーリゾートの2倍ほどの広さに、70人弱が暮らしています。

東京からは、鹿児島まで飛行機で向かい、鹿児島で1泊し、翌朝のフェリーで3時間ほどかけて竹島に到着する、1,000kmの長旅です。

人口70人の島と聞いて、正直そのような島に人が住む必要があるのか、無人島になった方が効率的なのではないか、と考えたこともありました。

たとえば、竹島には島民の使う電力を賄うための火力発電所があります。

しかし、その発電所の維持・管理費を島民からの電気料金より高額です。

それ以外に九州電力管内で集められた電気料金も使われています。

 

人口70人の島と聞くと、島に長く住む高齢者が多いようなイメージを持ちますが、現実は異なります。

竹島には、しおかぜ留学生制度があります。

しおかぜ留学は三島村の山村留学制度です。

1年間から最長で6年間、小中学生が親元を離れて三島村の学校に通います。

竹島では、現在島の全小中学生12人のうち7人が、東京を含め全国からやってくるしおかぜ留学生です。
(2020年2月時点)

また、小中学校の教員は約10人で、しおかぜ留学生以外の小中学生は学校の先生の子供たちです。

つまり、70人弱の島の人口のうち、約3分の1はしおかぜ留学生関連の人口なのです。

 

そのしおかぜ留学生には、東京などの地元の学校で不登校やクラスに馴染めないなど、何らかの事情のある生徒もいます。

しかし、そうした子供が竹島では生き生きと生活しています。

島の大きなイベントのときには、ジャンベという打楽器を全国から来た島の小中学生がみんなで演奏します。

そのときの表情はきらきらと輝いています。

しおかぜ留学生がこれほど生き生きしている理由には、彼らの地元、多くは都会の暮らしと180°大きく異なることがあるのでは、と思います。

会のマンション暮らしでは隣の部屋に住む人の顔さえわからないことがよくあります。

人口70人の島では、島全員が顔見知りです。

道ばたですれ違えば、必ず挨拶をします。

おすそ分けがもらえることもあります。

お店に行けば、お店の人が話し相手になってくれます。

学校でも、プール代わりに海に泳ぎに行くなど、都会の学校ではできない体験が多くあります。

また、教職員と生徒の人数がほぼ同数なので、先生が生徒一人ひとりに目を配ることができます。

 

今月は、立志式という行事がありました。

この行事では島でたった一人の中学2年生の成長を祝うために、多くの島民たちが集まりました。

式の中で、しおかぜ留学生である中学2年生が「今竹島に来て最高に楽しい」と話していたことが印象的でした。

冒頭で述べた、過疎地域と効率性の問題は今後人口が減少していく中で、考え続けなければならない問題です。

一方で、過疎を過疎として放置するのはなく、社会全体の幸せを増やすために過疎地域をどのように活用するか、このことを効率性の問題とともに考えていく必要があると思いました。

離島ブロガー晋作

About 離島ブロガー晋作

三島村の竹島に2014年4月にUターンして、妻と息子と娘の4人暮らし。 2015年4月に「NPO法人みしまですよ」を設立。 村の特産品「大名筍」のブランディングをはじめ、観光・特産品開発販売・情報発信で村を盛り上げる活動をしている。 2018年4月、竹島に20年ぶりとなる商店「竹のいえ」をオープン。