こんにちは、晋作です。

 

今までの議会で、「異議あり」「討論あり」を1人でしてきましたが、今回進展がありました

 

【令和2年 第1回三島村議会】異議…、あり!

初めての「異議あり」は、新しい条例に対してでした。

みんな質疑で異議を唱えてたのに、採決の時には1人だけになっててビックリでした。

 

【令和3年 第1回三島村議会】議会の成長痛。

「討論」を初めてしたのは、村長が自分の給料を上げる議案を出してきた時。

予算が4億近く、16%以上減ったのに、自分の給料を5%あげる(減ってた分を元に戻す)という謎の議案。

理由も「もうすぐ選挙だから」「今まで満額もらってない」「増える給料分は汗をかいて補う」など、これまた謎の理由。

今まで満額もらっておらず、選挙があるからという理由を聞いて

「最後だから満額もらいたいのかな?もう次の選挙でないのかな〜」

と思ってたのですが、出馬されましたね。

謎は深まるばかり。

 

それに対してわたしは

  • 財政が特にキツくなったこのタイミングで上げるべきではない
  • むしろ特別職・議員も含めて下げることを検討すべきでは
  • 汗をかいて予算を増やせるなら、他のことに使ってほしい

といった質疑・反対討論を述べました。

本来なら、賛成派がいれば賛成討論があり、次に反対討論…、となるんですが、賛成討論なし

しかし、採決はわたしだけ反対で、謎の議案が可決

トップとしてありえない判断ですが、通してしまう議会も問題だな、と思った議案でした。

 

そして今回、議会に進展がありました。

 

 

条例を、「否決」

今回、わたしは3つの議案に対して「異議あり」を唱えました。

 

①過疎地域持続的発展計画

前回、前々回の記事でも触れた5ヵ年計画です。

  • 強引に進めているガソリンスタンド計画、竹島は保留のはずなのに「全地域に設置」と明記
  • コロナで民宿の経営が厳しい中、新たな公設民宿の建設計画

 

この2つ以外でも、気になる点が多々ありました。

赤字で大量在庫を抱えている焼酎事業が「産業振興に大きく寄与している」
→現段階では大量に在庫を抱えており、赤字事業(会計上は黒字にしている)
 客観的に状況を見れていない。
 黒字化するためには冷静な分析・判断が必要。 

●1日1便のための枕崎航路再開計画
→1度失敗しているのに、改善策がない
 施策を掲げた初当選から16年経つのに、具体的な根拠も実現による効果も示せない。

などなど、20近くの質問をしたのですが、最終的に反対した一番大きな理由は、

 

「住民との合意形成が図られてないこと」

 

この計画は、有利な制度を使うために必要で、その制度を使えば少ない負担で事業を進められます。

計画案を作る段階で国は多様な地域住民、NPO、地域活動団体等と共通認識と合意形成を図る」ことを明記しています。

 

しかし、今回取られた手法は三島村初の「パブリックコメント」

インターネット上でいつの間にか住民に意見を求めていて、コメントは「0」

三島村にNPOはわたしが理事長を務める法人しかありませんし、地域の団体の役員でもありますが、一声もかかっておりません

 

ただ、前の記事でも書きましたが、国・県の事務作業の問題があり、聞く時間がなかったという話も聞きました。

 

しかし、同様に有利な制度を使うための辺地総合計画でも、わたしは議会で「住民の声を聞いて計画すること」を要求しています。

そこで話を聞けていたら、この計画にも反映できたでしょう。

こういった計画は、村にとってかなり重要ですので、ちゃんとして欲しい…。

 

現職 大山辰夫候補から届いた選挙ハガキには

「村民に寄りそう村づくりを目指します」

と大きく書いてありました。

 

通算12年間村長を務めていた現職が村民に寄りそってたら、住民の声を聞くことがこんなにも後手後手になりますかね?

12年務めてて、今更「村民に寄りそう村づくりを目指します」は違和感しかないです。

もう寄りそえていなければおかしい。

個人的にはそう思います。

 

討論

反対討論(わたし)
(上記の理由から、)住民との合意形成を図った上で再度審議すべき。

賛成討論
問題が生じたらその都度議会の承認を持って検討できるとのことだったので。

 

ここで初めて「賛成討論」を述べてもらうことができました!

ただの批判じゃダメですが、議論する場ですので討論は必要です。

「問題が生じたら」というのは行政判断になるので、討論内容としては疑問がありますが、一歩進んだと感じました。

 

採決

賛成:3
反対:2

反対が!

2人になりました!

いつも寂しく1人で反対を表明していたのですが、1が2になりました!

もちろん反対すればいいってものではありませんが、全部の議案に反対が全くないのは議会の存在意義がないですからね。

 

 

②村営住宅の条例制定

村営住宅の家賃の見直しと、ハウスシェアを可能とする条例の制定。

補修工事をした住宅は、その金額に応じて家賃の見直しをするというもの。

いくつかの質疑が行われましたが、「今入居している人」についてあやふやな点が多々ありました。

 

討論

反対討論(わたし)
質疑に対して明確な答弁がないまま議決はできない。
月に1000円〜2000円上がる人がいるかもとのことだが、水道代も上がったタイミングで負担が大きい。
不明確な部分を明確にしてから、再度議会にあげてほしい。

賛成討論
「必要な情報は規則で定める」とあるが、定める際に都度議会へ報告し、議会の議決を必要とする形なら賛成。

この「規則」で住民に不利なことが決められている可能性がありますが、わたしたちの目には触れません。
そこが目に触れるようにすることは大事ですね。
ただ、規則も議会の議決が必要…、というのは無理じゃないかな…。

 

採決

賛成:2
反対:3

反対…、3!

3人!

ということで、「否決」されました。

「異議あり」すらずっと出ていなかった議会ですから、否決はいつぶりになるんだろう?

もちろん、否決されない方がいいんです。

それだけ行政の業務が遅れてしまうので…。

でも、大事な質問に答えられない議案を通すなんて、おかしい話です。

 

「議案を出せば、全部通る」

そういう議会では、「行政の監視」という役目を果たせてるとは言えません

「住民にとって不利益と判断したら、通さないよ」

議会がそう強く構えることは、絶対に必要なこと、当たり前のことなのです。

 

 

③補正予算

一般会計の補正予算の中で、公設民宿にする予定の建物の検査手数料100万円が計上されていました。

本議会で

「コロナ禍で経営が大変な時にさらに公設の民宿を建てる計画はおかしい」

とわたしが何度も言っており、

「計画はしているけど、実際に着手するのは住民に話を聞いてから」

と答弁していたにもかかわらず…、着手してるじゃないですか。

「撤去も含めて必要最低限の調査」

らしいのですが、なんだかんだいってこうやって誤魔化しながら進めていく可能性は大いにあると思います。

そこを信じるだけの誠実さも今の行政にはない

 

現職の選挙ハガキにも「宿泊施設の整備」の公約が掲げられてました。

どういう整備かは分かりませんが、整備の前にコロナ禍で被害を受けた民宿への対応が先でしょ…。

 

討論

反対討論(わたし)
コロナの影響が考慮されてない計画。
「宿が足りていない」という主張に対する根拠(データ)も「相当するいる」じゃ全然具体的じゃない。
データをきちんと揃えれば関係者の理解も得られやすいし、計画も立てやすい。(というか必須ですよね)
検査手数料の予算の修正を求める。

賛成討論
災害に対する予算もあり、否決すれば着工が遅れる。

 

採決

賛成:4
反対:1

 

ということでまた1人になりましたが、これはこれでしょうがないです。

わたしの討論に説得力が足りなかっただけ。

でも、この賛成討論だと、どんな補正予算も通っちゃいますよね。

 

それに予算の「減額」に対しては、決まった手順などはないそうです。

いらない予算を削ることは住民の負担を減らすことなので、減額することは制限がないとか。

しかし、討論すら初めての議会ではそこまで論議することはできず、可決されました。

 

次回の議会からは事前に議員が集まり話し合う場が設けられるので、もっと村のために機能する議会になるようにしていきたいです。

 

長くなりました…!

今回の議会報告は以上です。

 

本議会の「議会だより」が11日に島内配布されました。

近日中に村のHPにもアップされると思います。

よかったらご覧ください。

三島村議会 議会だより

 

GO !MISHIMA!!

離島ブロガー晋作

About 離島ブロガー晋作

三島村の竹島に2014年4月にUターンして、妻と息子と娘の4人暮らし。 2015年4月に「NPO法人みしまですよ」を設立。 村の特産品「大名筍」のブランディングをはじめ、観光・特産品開発販売・情報発信で村を盛り上げる活動をしている。 2018年4月、竹島に20年ぶりとなる商店「竹のいえ」をオープン。